2019/9/11

事故を未然に防ぐ。現場管理者による安全対策の重要性と危機管理

今回は現場管理者による安全対策の一つとしてフォークリフトの安全対策。無事故を目指す事前準備についてお話していきます。
 

フォークリフトは危険な乗り物

 フォークリフト
フォークリフトは倉庫の現場作業では欠かせない存在です。しかし、安全対策を怠ると事故につながりやすく危険な乗り物です。
 
フォークリフトの安全対策を確認しましょう。
 

フォークリフトによる事故の原因

 
フォークリフトは、低速で走行する荷役自動車のため、安全に思えるかもしれません。しかし、実際には事故が多発している危険な乗り物なのです。

フォークリフトによる事故が多発するのには理由があります。フォークリフトは倉庫を中心に主に屋内で使用されます。そのため、人の近くを走行することが多いからです。
そして倉庫には荷物が多く置かれているため、荷物によってフォークリフトや人が死角になりやすいことも事故が起きやすい理由になっています。
また、人が突然出てきて止まれたとしても、反動で荷物が崩れる可能性もあります。
このように、荷物で視界が確保できない場合があるので、そのような場合は後方前進をするようにルールを決めます。
 

危険性の理解が必要

 
また、フォークリフトの運転者以外の一般作業者は、フォークリフトが低速移動のため、危険性を理解していない場合が多いです。そのため、安全対策を怠りやすくなることも事故の要因と考えられます。
 

フォークリフトの安全対策

 
フォークリフトを安全に使用するためには、事前の安全対策が非常に大切になります。事前の安全対策をしっかり施すことで事故を事前に防ぎましょう。
 

人の通路とフォークリフトの通路を分ける

 
フォークリフトの事故で多いのが通行中の人との接触事故です。低速走行のフォークリフトでも人と接触すると大けがの危険性が高いので特に注意が必要です。
人とフォークリフトの接触事故は人の通路とフォークリフトの通路を分けることが大きな効果を発揮します。テープを張るだけの簡単な対策でも大きな効果が得られますので、必ずフォークリフトと人の通路は分けるようにしましょう。
 

定期的にフォークリフトを点検に出す

 
フォークリフトを安全に使用するためには定期的な点検が必要になります。毎日の作業開始前の点検に加えて、定期的に専門家による検査も施しましょう。
フォークリフトには1年に1度の特定自主検査が義務付けられています。この特定自主検査は、特定自主検査の資格を持った者しか施せないので、専門の業者に依頼して点検してもらいましょう。

また、特定自主検査を実施していない場合には、罰金の対象になりますので注意してください。
 

運転手は定期的に講習を受ける

 
フォークリフトを安全に運転するには、運転手の安全への高い意識が求められます。そのため、定期的に講習を受講させ事故事例や取り扱いなどを講習によって学ぶことが大切になります。

フォークリフトの操作性や安全対策は日々変化し続けています。なのでフォークリフトの運転に慣れているベテランの運転手も定期的に講習を受けることが必要になります。
講習会イメージ

安全講習として、事故事例をDVD化したのもがあります。

また、フォークマン同士危険個所の共有化、安全対策を進めるといったことが行われます。

また、一般作業者にフォークリフトの危険性について講習することも有効です。
 

警告灯を使用する

 
工場や倉庫などの屋内では荷物が死角になりやすいため、フォークリフトに気が付かずに接触事故を起こす危険性が高いです。このような接触事故を予防するには、フォークリフトに警告灯を付けるのが効果的です。

警告灯が光っていると荷物の死角からもフォークリフトの場所を把握することができます。フォークリフトがどこを走っているのかを把握できていると接触事故を事前に防げます。

また、音(メロディ)を出して走行場所を知らせる方法もありますので必要に応じて設置するとよいでしょう。
 

積載量を守る

 
フォークリフトは、持てる最大積載量が決まっています。この許容荷重を超える重要の荷物を乗せて走行すると事故の危険性が高まります。
 

作業場に無駄なものは置かない

 
4Sイメージ
以前にお話しした4Sについての記事(ブログ「4Sはコミュニケーションから。組織を高める価値ある行動」)とかぶりますが作業場所に不必要なものがあればその分無駄な作業が発生し遅延した分を取り戻そうと急いで安全確認を怠るなどの行為につながるので整理整頓を心がけ無理・無駄のない安全な作業につなげましょう。
 
このようにいくつか危険を未然に防ぐ方法があります。
現場管理者は安全対策し作業者に日頃から注意しなければなりません。