2019/11/14
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完全週休二日制と週休二日制はなにが違う?求人応募前に確認しておきたい基本 |
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今回は完全週休二日制と週休二日制についてお話ししていきます。 就職や転職活動の際に求人情報で目にする完全週休二日制と週休二日制についてしっかり理解していますか? 入社してから「あれ?休み少ないかも」なんてことにならないように確認していきましょう。
毎週必ず2日の休みがあるのか、月に1度以上の週2日休みがあるかによって区別されます。 完全週休2日制と週休2日制は言葉が似ているため混同されがちですが、その意味するところは異なります。
完全週休2日制とは、毎週必ず2日間の休みがある制度です。ただし、あくまで毎週2日間の休みがあることを指すだけですので、曜日について決まりがあるわけではありません。 一般的には土日の休みをイメージされると思いますが、以下のような場合でも完全週休2日制に該当します。 ・毎週水曜日と日曜日が必ず休み ・毎週日曜日とその他の曜日が1日必ず休み ・曜日は固定されていないが、シフト制により毎週2日必ず休み <具体例> ・完全週休2日制(土・日) ⇒ 毎週土曜と日曜が必ず休みになります。 ・完全週休2日制(水・日) ⇒ 毎週水曜と日曜が必ず休みになります。 ・完全週休2日制(日・他1日) ⇒ 毎週日曜と他の曜日1日が必ず休みになります。 ・完全週休2日制(シフト制) ⇒ シフトに応じて必ず毎週2日の休みがあります。 求人情報で完全週休2日制(土・日・祝)と記載されている企業に入社しても、ウッカリ土曜、日曜、祝日と連休にしないように注意しましょう。 ※毎週の土曜と日曜、祝日が必ず休める場合は、「完全週休二日制(土・日)、祝日」と表記されます。 祝日が必ず休みである場合は、求人情報に完全週休2日制である旨とは別途に、祝日も休みである点が記載されます。祝日に関する記載がなくとも、原則祝日を休みにしていることもありますので、面接などで確認しておくと確実でしょう。 つまり、固定の休日が2日間とも平日であろうと完全週休2日制にあたります。 なお、祝日が休みでなくとも、毎週2日間の休みがあれば完全週休2日制に該当します。
週休2日制とは、1ヶ月の間に週2日間の休みが1度以上ある制度です。つまり、週休2日制の場合は、毎週必ず2日間の休みがあるわけではありません。 1年を通して、月に1回以上2日の休みがある週があり、他の週は1日以上の休みがあることです。 たとえば、毎週日曜と第2水曜が休みとなる場合や、1年のうち1月、4月、7月、10月の第2土曜だけ出社する場合などを指します。 <具体例> ・週休2日制(日、第2・3・4水曜) ⇒ 毎週日曜と第2・3・4水曜が必ず休みになります。 ・週休2日制(日、月2回土曜日) ⇒ 毎週日曜と月2回土曜が必ず休みになります。 ・週休2日制(土・日 ※年4回土曜出社日あり)⇒ 基本的に毎週土曜と日曜が休みですが、年に4回土曜出社日があります。 毎月7日の休みがあるということと、月に1回以上2日休める週があり、他の週は1日以上の休みがあることは確定していますが、具体的な曜日は月のシフトによって異なります。飲食やアパレルなど、サービス業界の求人情報で目にする機会が多いでしょう。 ただし、その場合でも最低週1日間の休みは労働基準法によって規定されているので、週1日の休みがあります。 なお週休2日制の場合も、完全週休2日制の場合と同様、曜日については決まりがありません。企業が定める曜日に従うことになります。休日について確認しておきましょう。 企業によって休みに関する細かい規定は異なります。人材紹介サービスを利用しているのであれば、キャリアアドバイザーからその詳細を聞いておくことをおすすめします。
週休2日制、完全週休2日制以外にも休日の制度があります。例えば、週休1日制、隔週休2日制、シフト勤務制などが挙げられます。 週休1日制は、週に1日だけ休みがあるということです。昔は当たり前だった週休1日制ですが、昔に比べると週に1日だけ休みという企業はとても少なくなりました。 隔週休2日制は、週に2日休みの週とそうでない週が交互にあるということです。週休2日制と少し似ているのですが、第何週目が休みというように定めておらず、 休みが交互にあるという点が大きく違います。 また、シフト勤務制は、勤務時間が固定されておらず日ごとや期間ごと勤務時間が複数移動する形態となります。 飲食業やサービス業などの接客業の多くがシフト勤務制を導入しています。一人が一定時間働くには限りがあるものです。 飲食業やサービス業では繁忙時間や、セールなどのイベント等を行うと繁忙期もあり、その時間、その期間で人員を増やすことが必要となります。柔軟な勤務体系が 組みやすいのがシフト勤務制といえます。一般の勤務とは異なり、労働時間や勤務日時などの管理が難しくなるため、しっかり管理ができるように、シフト表というものを使うことが一般的に多いようです。
今では当たり前のようになってきた週休2日制ですが、始まりは昭和40年頃からといわれています。週休2日制を導入することに至った経緯には、米国の繁栄ぶりがあったからだそうです。 米国は半世紀前のその時代に、すでに週休2日制を取り入れながら、高賃金・高能率な米国流の方針で経済が大きく発展していました。こうして米国に習うかたちで、日本でも週休2日制がはじまったのです。
週休2日制の先駆者は、松下電器産業(現パナソニック)の創設者である松下幸之助氏です。米国を訪れ、海外の先進技術や労働制度を視察しました。 米国のような豊かな暮らしを実現するためには、同じような技術や制度の導入が必要だと感じました。日本の電気業界を発展させることで、松下電気の成長に繋がりました。こうして、他の企業や官公庁への導入も広がっていき、日本の働き方の転換となったのです。
近年では、週40時間労働・週休2日制が一般的となってきています。そのため、週休1日制と聞くと労働基準法違反している待遇が悪い会社と感じるかもしれませんが、 決してそうではありません。労働基準法で定められている休日はこのような規定があります。
労働基準法35条によると、必ず週休2日制にしなければいけないという法律はなく、例え週休1日制であっても法律違反ということはないのです。 しかし、条件によっては週休2日制ではないと違法となる場合があります。例えば、一日8時間労働ということはよく耳にしますが、この場合5日勤務で規定いっぱいの40時間労働となります。 これは、週に2日休日としなければ違法です。週休1日制の会社の場合は、週の法定労働時間の枠をきちんと分配していなければいけません。月曜日から金曜日は7時間労働で、土曜日は5時間労働というように、週40時間以内に定められていれば、法律違反とはならないのです。 働き方改革などで、短時間労働や副業など働き方は多様化いています。 しかし、企業に勤めて過労で休みにリフレッシュ出来なければ質の高い労働はできません。 制度を理解したうえで自分自身にあった企業の情報を選択してみてください。 |
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